Parallel World A.A.

年度が変わって、職場の人間関係も変わって、ちょっとした病気もしたことだし、少し無理をしてでも新しいことをしよう思って、いくつかのことを始めました。

その一つが水泳です。

僕はもともとスポーツが嫌いなので、ほとんどできるスポーツのレパートリーがありません。卓球、バドミントン、スキーくらいです。スキーは独身の頃によく行ったのですが、結婚してからは、ほとんど行かなくなりました。卓球もバドミントンも中学校や高校で1年間やっただけです。若いうちに運動もしないといけないかな、なんて漠然と考えてやっていたにすぎません。

だから僕は、試合をするのが大嫌いでした。試合というのは勝ちたいという意志がないと、なかなか勝てません。あたりまえです。でも僕は持続的にそういう意志を持つことができなかったのです。たぶん今でもできないでしょうね。何か具体的な目標に向かって日々努力するといったことが僕にはできないのです。いや、できないというのは間違いでしょう。できないことなんて、この世の中に一つも存在しません。正直にきちんと言い換えましょう。僕は「勝つための努力をしない」のです。

それはともかく、水泳です。泳ぐのも実は全く得意ではありません。むしろ不得意です。でも水の中で体を柔らかく自由に動かしてみたいという欲求がわいてきたので、突然思い立って近くのスイミングプールへ行きました。泳ぐのは、たぶん3年くらい前に、宮崎のシーガイア(波の立つ巨大な室内プールです)で泳いで以来だと思います。その前はといえば、もう思い出せないくらいです。

で、その感想はといえば、とても心地よい時間を過ごすことができました。ふだんの生活で手を上にあげることは少ないと思うのですが、たぶん、泳ぐときはいつも手を前へ伸ばしていたりするので、心地よいのかもしれません。ゆっくりゆっくり自分のペースで泳ぐのは、結構気持ちのいいものだということを発見しました。

幸いにも、水泳には勝ち負けがないし、試合もしなくていいのだから、何日までに何メートル泳げるようになろうなんて、目標を立てて努力しないようにしたいと思っています。

<絵:堤防のない川>

HOME BACK NEXT