Parallel World A.A.

水筒

今日は土曜日というのに仕事です。でもオフィスでの仕事ではなくて、外での仕事だったので、帰りに吉野川の土手で少し休憩しました。人も車も通らない堤防で、水筒に入れて持ってきたコーヒーを飲みながら、妻のつくったお菓子を食べました。

コーヒーを水筒に入れるのは、別に環境に配慮しているというわけではなくて、自動販売機が好きではないからです。存在そのものが好きではないのです。だからめったに利用しません。コインを入れてガチャンと飲み物が落ちてくる雰囲気がどうも好きになれないのです。なげやりな感じがして、生理的に受けつけないのです。

それに、どんなに美しい風景も、自動販売機がひとつあるだけで、子供じみていて標準化された退廃的な世界に引きずりおろされます。置いてある場所が、子供じみていて退廃的なら問題ないけど、そうでなければ、自動販売機だけが、強烈に醜く存在することになります。こういうのは、たぶん好き嫌いの問題だと思います。

でも、僕がコーヒーを水筒に入れる本当の理由は、缶コーヒーがおいしくないからかもしれません。僕は自閉的に毎日同じことを繰り返すようなところがあって、もう20年以上、毎朝グラインダーを手で回して、ガリガリとコーヒー豆を挽いています。あたりまえのことだけど、おいしいコーヒーをつくるのは手間のかかるものなのです。だから、おいしい缶コーヒーというのは、あり得ないのかもしれませんね。

HOME BACK NEXT